ノイアーの登からゴールキーパーにも足元の技術が求められる

サッカープレーヤー

2000年代までのサッカー界において、イギータやカンポス、チラベルトなど足元の技術に優れるゴールキーパーは数人存在したものの、基本的には特に足元の技術の有無は特に求められていなかったようなところがあります。しかし、2010年代に入って世界のサッカー界においてはドイツ代表のマヌエル・ノイアーの登場により、ゴールキーパーはどうあるべきかという点に関して大きな考え方の変化が起こりました。

彼のプレースタイルは従来のゴールキーパーとはだいぶ違った部分があり、優れた足元の技術や瞬発力をいかして積極的に前に飛び出し、手を使ってはいけないエリアでは世界的DF顔負けの素晴らしいスライディングでたくさんの危機を救いました。さらに、正確なロングキックや手でのロングパスにて前線に決定的なボールを送り、数々の味方の得点を演出してきました。そんなノイアーの出現を機に、世界中にてゴールキーパーには幅広いプレーが求められるようになり、あっという間にゴールキーパーにも高い足技の能力が求められるようになったところがあります。

なお、日本においてもノイアーのプレースタイルに大きな影響を受けてゴールキーパーとしての大きな進化に成功した選手が存在します。それは浦和レッズ所属の西川周作選手で、彼はもともとはそんなにプレーの幅が広い選手ではなかったものの、ノイアーに大きな影響を受けて積極的に前に飛び出す選手となり、素晴らしいスライディングにて数々の得点機(相手にとっての)を防いできました。さらにロングキックの練習にも励んで2016年には2試合連続で自らのゴールからのロングキックでのアシストを記録をするまでになり、このGKによる2試合連続アシストは日本で大きなニュースとなったことで知られます。そして、西川選手の攻撃的なプレースタイルの影響もあって、Jリーグでは攻撃的GKが増加傾向です。